楽天証券で投資信託を積み立てる場合、新たな引落方法として「楽天カードクレジット決済」が追加されました。
これまでクレジットカードを使っても、ポイント付与がありませんでしたが、「楽天カードクレジット決済」ではポイント付与の対象となります。
10月28日から設定できるようになったということで、早速設定してみました。
しかし、とんでもない落とし穴にはまることに。
その顛末をご紹介しています。
積立投資の引落方法(確認)
楽天証券での投信積立には、これまで4種類の引落方法がありました。
①楽天カード支払口座から積立
②証券口座から積立
③楽天銀行から積立
④その他金融機関から積立
今回、これに⑤楽天カードクレジット決済が加わりました。
一見、①と⑤は似ていますが、制度的には大きな違いがあります。
毎月12日を積立日とし、積立日の前に口座引落する
毎月1日を積立日とし、積立日の後に楽天カードへ支払う
さらに①では積立金額に楽天ポイントが付与されませんでしたが、⑤では決済額の100円につき1ポイント付与されます。
さらにさらに、このポイントは期間限定ではなく、通常ポイントになるんです。
期間限定ポイントは利用期間が限られるだけでなく、サービスによっては充当できないものもあり、通常ポイントの方が圧倒的に使い勝手が良いので、楽天さんナイス判断です。
どうせ、積立投信で毎月決まった額を決済されるのであれば、ポイントがつく方がお得ですよね。 🙂
①楽天カード支払口座からの引落と⑤楽天カードクレジット決済には、この他にも次のような違いがあります。
(楽天証券HPより)
楽天カードクレジット決済を使うべき人って?
以上から、新サービスに切り替えるべき人は次のような方になります。
・楽天経済圏にどっぷり浸かっている。
・毎月の投信積立の合計額が5万円以下である。
・ボーナス時積増しを利用しない。
特に注意が必要な3点について補足しておきます。
自分名義の楽天カードを持っている
楽天カードクレジット決済は、その名のとおり「楽天カード限定」のサービスです。
さらに、楽天証券口座と楽天カードの名義が同一である必要があるため、家族カードでは利用不可になります。
例)
夫:自分名義の楽天カード+自分名義の楽天証券口座で投信積立
妻:夫の家族カード+自分名義の楽天証券口座で投信積立
この場合、夫は楽天カードクレジット決済が「可能」ですが、妻は自分名義のカードがなく、さらに証券口座とカードの名義も異なるため、楽天カードクレジット決済が「不可」となります。
投信積立の合計額が5万円以下
例えば、つみたてNISAと特定口座での毎月積立をしている方がいるとします。
つみたてNISAは、現在年間40万円まで積み立てられますので、平準化された毎月の積立額は
40万円÷12月=33,333円となります。
毎月の積立合計額には、楽天カードクレジット決済を選んだすべての金額が含まれるため、特定口座での積立可能額は
50,000円-33,333円=16,667円となってしまいます。
ボーナス時積増しを利用しない
それから「ボーナス時積増し」を利用できないというのも注意が必要です。
特につみたてNISAの場合、楽天カードクレジット決済以外では「ボーナス時積増し」が使えるので、端数を年2回まで積み増すことができました。
ですが、楽天カードクレジット決済にすると、「ボーナス時積増し」が使えず、どうしても端数(最小4円)が出て、非課税枠を最大限利用できなくなってしまいます。
非課税枠を最大に活用するという観点からは、ここは何とか改善してもらいたいものです。 😥
次ページでは実際の変更手続きを紹介
特定口座:①楽天カード支払口座→⑤楽天カードクレジット決済へ
僕が現在積み立てているのは、つみたてNISAと特定口座での投信になります。
このうち、特定口座での投信は「①楽天カード支払口座」で処理しているため、「設定内容を訂正する」だけで済むとのこと。
早速、設定画面で確認です。
引落方法を見ると、「楽天カード支払口座」となっているため、「楽天カードクレジット決済」へ変更します。
すると自動的に積立指定日が「毎月12日」から「毎月1日」に変更されました。
これであっけなく設定完了です。
つみたてNISA:③楽天銀行から積立→⑤楽天カードクレジット決済へ
一方、つみたてNISAについては、「楽天銀行から積立」となっています。
ちなみに積立の設定は、年間合計40万円とするため、
月々33,000円×12カ月
ボーナス月2,000円×2カ月(6・12月)
となっています。
今年も10月まで順調に積立が進んでいるため、残るNISA枠は68,000円となっています。
この場合の変更方法について、楽天HPによると、
①「楽天カードクレジット決済」を設定する
②「証券口座・楽天銀行」を解除する
という手順になっています。
しかしながら、この順番に設定すると①「楽天カードクレジット決済の設定」の時点で、金額が5,666円までしか設定できません。
おそらく、今年のNISA枠の残り 68,000円÷12カ月=5,666円となっているためと思われます。
しばらく考えていましたが、設定画面の注釈に
『楽天カード引落以外の引落方法の変更を行うには「解除」ボタンから設定を解除し、新たに積立設定を行ってください』
との記載を発見。
これは先ほどの楽天HPによると、楽天銀行・楽天証券以外の金融機関の変更手順と同じです。
「楽天銀行からの変更手順もこうなったのかなぁ」と思いながら、「設定解除」をポチっと。
実はこれが致命的な結果を招いてしまいます。
その後改めて、楽天カードクレジット決済によるつみたてNISAの設定を行うとしたところ、なんと設定金額が「33,333円」までしか入力できず、さらに12月からの引落しとなってしまっています。 😯
これでは今年のNISA枠のうち、
11月分 33,000円+12月ボーナス分 2,000円ー333円=34,667円分が活用できなくなります。
あわてて解除したつみたてNISAを復活できないか、色々と触ってみましたが何ともならず。 😥
仕方なく、楽天証券のサポートセンターに問合せとなってしまいました。
これについて今後動きがあれば、また追加記載していきたいと思います。
こんなことになるんなら、つみたてNISAの変更は2019年分からにすればよかったと後悔しています。
皆さんもつみたてNISAをクレジットカード決済に変更する際には、十分お気をつけください。
【後日談】サポセンからの回答
その後、楽天証券のサポートセンターから回答がありました。
ちなみにこちらからの問合せ事項は次の2点でした。
①解除してしまった既存のつみたてNISA設定は復活できませんか?
②今回の「楽天銀行→クレジットカード決済」は、本来どのような手続きで行えるものだったのですか?
以下は回答メールです。
平素より楽天証券をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
お問い合わせの件につきまして、ご案内申し上げます。誠に恐れ入りますが、解除された積立設定を戻すことはできかねます。
何卒ご了承ください。楽天カードクレジット決済をご希望の場合、現在設定中の積立をいったん
「解除」し、サービス開始以降に、楽天カードクレジット決済の積立設定を
おこなっていただくことが必要です。「楽天カードクレジット決済」は、申込締切日11月12日までの設定で、
初回買付12月3日・引落し12月27日が、最短での適用となります。当該決済方法の月額設定上限は、50,000円です。
さらに、つみたてNISAの毎月積立では、毎月の積立金額の
設定上限は、33,333円までとなります。恐れ入りますが、「楽天カードクレジット決済」では
ボーナス設定は、ご利用いただけません。また、つみたてNISAでは、設定する投信積立での年内の
買付回数が2回以上ない場合、「増額設定」を利用できません。楽天カードクレジット決済では、2018年内の買付回数が、
12月3日の1回のみとなるため、2018年は、当該決済方法で
増額設定がご利用いただけません。なお、同一の銘柄を、同一口座区分、同一分配金受取方法にて
同一月に複数の決済方法で積立設定することも可能です。複数の決済方法を併用される場合、つみたてNISAの設定上限
33,333円が月々の積立金額合計となるように、金額を調整して
設定いただくこととなります。決済方法のうち、「証券口座決済」では、積立指定日を「1日」から
「28日」の中から選択が可能となっており、最低100円から設定できます。積立指定日の前営業日までにお申込みいただいた設定が有効となり、
早朝システムメンテナンス前(通常3時)に買付代金が引き落とされます。
(休業日の場合は、その前営業日になります)「自動入出金(スイープ)」を設定済みのお客様は、「証券口座決済」
の積立代金を、積立注文時に、楽天銀行から自動入金できます。つみたてNISAの設定は、弊社WEBログイン後「NISA つみたてNISA」→
注文する「積立注文」より、ファンドを選択して設定が可能です。お手続きに際しては、決済方法ごとの申込締切日にご注意ください。
なんというか、こちらが訪ねた内容に関係ない事項もたくさんあるので、なかなかわかりづらい感じです。 😡
質問内容に絞って解答を整理すると、
①現在設定中の積立設定をいったん「解除」
②毎月の積立金額の設定上限 33,333円までの範囲で新たに「楽天カードクレジット決済」を設定
ただし、その場合、2018年中は「ボーナス設定」も「増額設定」もできない
やはり、つみたてNISAで11・12月にボーナス等で増額設定している人で、つみたてNISA枠を最大限活用したい人は、「楽天カードクレジット決済」を2019年から導入する方が良さそうですね。
僕の場合は、とりあえず11月分 33,000円がどうなるかですが、2018年のNISA枠をすべて使い切ることができないようです。 😥