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世界不況のカナリア? アメリカ長短金利差

「アメリカ長短金利差」の内容

 金利差グラフは「10年-3か月」と「10年-2年」を掲載

 過去記事の要約は 2ページ目に集約

はじめに(2年ぶりの記事更新と…)

これまでの3年ほど国家資格の勉強をしていて、すっかりこの記事の更新が止まっていました。ご覧いただいていた皆さんには申し訳ありませんでした。

前回の記事(2020.5月)が最初の「コロナショック」の頃で、長短金利差の逆転をシグナルとして景気後退期に入る直前に暴落を回避できたことを書いて終わっていました。

その後、世界的な金融緩和によって、一気に株式市場は回復してきましたが、「ロシアのウクライナ侵攻」を契機とする強烈なインフレを受けた2022.8月のパウエルFRB議長の「ジャクソンホール・ショック」によって一気に景気に冷や水が浴びせられました。

そして、久しぶりにアメリカの「10年ものと2年もの」に長短金利差の逆転が現れてきました。

これが「10年ものと3か月もの」にも現れ、そして解消する段階になれば、再び不況の始まりにつながるのではと懸念しています。

本記事はこれから定期的に更新していきますので、皆さんの羅針盤になれば幸いです。

アメリカの「長短金利差」の持つ意味

「短期金利」は1年以内の金利、「長期金利」は1年以上の金利(一般的には10年国債の金利)とされ、長期金利-短期金利の差が「長短金利差」です。

一般的には、長期金利>短期金利なので「長短金利差」はプラスです。

しかし過去に何度かマイナスになったことがあり、その後プラスに転じていく段階で不況が発生しています。

この「アメリカの長短金利差の逆転(=逆イールド)」こそが、アメリカ経済が不況に入る直前に異常を知らせるという説があります。

参考:2019年長短金利差のアニメ化

2019年の長短金利差の動きを時間軸でわかりやすく見ていただくため、2019.1~12までのグラフをアニメーション化しています。

特に 右側の2019年1月からの動きをご注目ください。

素人がつくったものなので、カクカクしているのはご容赦ください。

途中で緑の〇が出てきますが、ここからマイナス圏に突入したと思ってください。

↑クリックで拡大↑

最後の方で、グラフがⅤ字反転しているのが確認できると思います。

2022.8のアメリカ長短金利差

本稿では、米国財務省証券の市場利回りを基に、「長期金利」を10年・「短期金利」を3か月として長短金利差を出しています。

さらにその変化を平滑化するため、90日移動平均で処理しています。

また、ご要望のあった「短期金利」を2年もので同様に比較した資料も載せています。

10年-3か月金利差のマイナス幅が縮小

さて早速、最新の状況です。

現状では「10年-3か月金利差」は、まだプラス圏にあり個人的には大きな暴落はまだ先かと思っています。

しかし、2022.6月頃にピークをつけた金利差は、ほぼ垂直に下落しており、その動向には注意が必要かと考えます。

グラフの見方は記事2ページを参照ください。)

【10年-3か月金利差】

〇2022年8月の90日移動平均はプラス圏だが、急激に下落中

〇最新データは、2022.8.31現在で
 金利差 0.19%
 (対前月比 ▲0.07
 90日移動平均 1.08%(プラス圏)
 (対前月比 ▲0.46

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本稿で取り上げている10年-3か月について、どうなっているかを個別に見ていきます。
短期金利は3カ月ものが 2.96%、長期金利は10年ものが 3.15%となっています。

10年-2年の金利差はプラス圏も…

参考として10年-3カ月利回り(黄色)と10年-2年利回り(緑色)を 90日移動平均処理した直近1年間のグラフも掲載します。

2022.1月頃を境に、より長期の金利である緑色(10年と2年の差)が急速に下がってきますが、いよいよマイナス圏に入ってきています。

この後、この動向が黄色(3カ月)にも現れて固定化していくと、いよいよ景気後退の予兆につながると見ています。


↑クリックで拡大↑

具体の数字を見ていきます。

10年-2年利回り(緑色)の方は、直近のデータでその差が ▲0.30%。

90日移動平均では、10年-2年利回り ▲0.02%となっています。

 


長短金利差の逆転の状況については、「底打ち→プラス圏に再浮上→不況の発生」というシナリオを着実に描いています。

FRBによるインフレ抑制優先の金利政策が続くと、思ったよりも早く景気に影響が出てくるかもしれません。

いずれにしても、長短金利差の分析によって、アメリカの景気ひいては世界経済の行方を一歩先に見通せる可能性があると考えています。

今後も定期的にご紹介していきます。

→ 次ページでは長短金利差とグラフの見方を解説

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