2級合格に向けた学習方法
スケジュール編
ここで改めて、僕が取り組んだ「簿記2級の学習スケジュール」をご覧いただきます。
出だしから、いきなり3級レベルに立ち戻るという回り道をしてしまいましたが、2週間ほどの学習で最低限の「仕訳」を理解。
そこから商業簿記にとりかかります。
商業簿記編
はじめこそ、直前の3級の勉強が活かされて、まぁまぁの滑り出しでした。
しかし、ここで中古品テキスト特有の問題が。
実は、前年度から3か年かけて、1級と2級とで一部出題区分の見直しが進められており、この年から「連結会計」が導入されることとなってました。
このため必死になって「連結会計」を勉強していましたが、これがなかなか難しくて、このままでは正直ギブアップ状態。
疲れ切って問題集をパラパラめくっていたところ、この「連結会計」について出題範囲の見直しがなされていたのです!
平成28年12月1日付け 日本商工会議所
『2級における連結会計の出題開始時期の明確化について』(抜粋)…連結会計については、2級の学習者にとって学習時間を要する論点であることに加えて、平成29年度の試験範囲に対応したテキストや問題集などが刊行されるのが平成29年3月頃になることが予想されますので、(中略)連結会計に関しては、平成29年11月施行の第147回検定試験以降に出題することといたします。”
一瞬頭が真っ白になって「え~、今までの時間を返してくれ~」って感じでした。
が、よくよく考えてみると今回はとりあえず「苦手な連結会計が出題されない」ということです。
きちんと確認しなかった自分が悪いんだし、気を取り直して商業簿記の勉強を進めます。
あとはいくつかの新しい論点はありましたが、連結会計に比べればなんてことはありません。
気分よく商業簿記終了です。
工業簿記編
続いて工業簿記です。
こちらは商業簿記と違って、出題傾向に特に大きな変更はありません。
しかしながら、工業簿記は商業簿記とベースになる考え方が大きく異なっており、特に「勘定連絡図」がポイントになります。
今回のテキストでは、この「勘定連絡図」に十分触れられておらず、結局ネットで検索して内容を理解することとなりました。
この点は改善して欲しいところです。
工業簿記は、具体的なモノ(=製品)をイメージしやすいからか、むしろ商業簿記よりもスッと頭に入ってきます。
大体2週間ほどでテキスト終了です。
テキストは終了、問題集にとりかかったものの…
これまでの勉強では、テキストをひととおり終えた時点で概ね合格までの道のりが見えてくるところです。
しかし、簿記の勉強は甘くありませんでした。
テキストを終了し、巻末の確認問題まで順調に解けました。
ところが実際の試験問題に対応した問題集にとりかかったところ、見事に惨敗。
時間は足りないし、さっぱり解けていません。
さらに言えば「回答・解説に書いてある説明」の意味がよく分からないのです。
この原因について再び悩みましたが、テキストにオマケでついている練習問題の解説動画で気がつきました。
TAC講師の方が説明しているとおり「簿記の試験ではすべてを回答するのではなく、効率よく答えるためのポイントを抑えないと時間が全く足りない」ということです。
自分の体験から具体的に言うと、例えば商業簿記の貸借対照表の穴埋め問題で、「損益計算の個別勘定項目は回答するが、税引前当期利益~資本・負債勘定は初めから諦める」こと。
このように「答えるべき問題と諦めるべき問題」をしっかりと見極めて、そこに迷いや未練を残さないことが大切なのです。
きちんと学校や専門校で勉強している人には当たり前かも知れませんが、簿記を独学で受検する場合、この独特なノウハウが習得しづらい気がしました。
これを克服するため、問題集のオマケで見られる「回答の下書き」があったので、慣れるまでは「下書きを写して解く」ようにしていました。
要は「できる人のやり方をトレース(率直にいうと真似)」をすることで、略語の使い方や解法のポイントを盗もうというものです。
あまりスマートなやり方ではありませんが、実際、独学で短期間の合格を目指すには、効果的な方法だったと思います。
ついでに言うと、今回選んだ問題集はレベルが相当高めです。
1回目は当然惨敗でしたが、2回目に解いても本番で必要となる70%以上の正解率には、なかなか到達しませんでした。
今になって振り返ると、本番の問題よりもはるかに難しかったと思います。
もし、同じ問題集を使っている場合は、結果に落ち込むことなく、モチベーションが下がりすぎないよう取り組んでください。
そんなこんなで、いよいよ受検当日を迎えます。