先日の投稿(祝! 43歳で住宅ローン1,600万円を完済)で、
・住宅ローンを繰上償還して完済
・抵当権抹消手続きを司法書士にお願いせず独力でやってみる
と決めたところまでご紹介しました。
司法書士さんにお願いすると15,000~20,000円の費用が、印紙代2,000~3,000円程度に抑えられます。
しかも要する時間は、事前準備に1時間弱、当日は30分程度とかなりお得です!
有給休暇を取ってでも、やる価値はあると思います。
今回、実際に法務局へ出向き、独力での抵当権抹消手続きをしてきました。
事前の準備や必要な書類など、これから手続きを行う皆さんの参考になれば幸いです。
抵当権抹消手続きの整理
はじめに、抵当権抹消登記の手続きを準備→当日の対応に沿って整理しておきます。
〇 抵当権抹消登記の手続き
【準備編】
■法務省のHPから「16)抵当権抹消登記申請書」にある申請書類をダウンロードして記入
■不動産の住所を所管する法務局・支所の「登記相談室」の相談予約
【当日編】
■相談予約の日時に法務局・支所を訪問
■相談員の指示に従って、未記載部分や修正部分を記入
■問題なければ印紙税を購入し、貼付→窓口に提出
繰り返しになりますが、上の手続きで準備に約1時間程度、当日は約30分で終了しました。
これだけで司法書士さんにお願いするより、1万円以上安上がりになるんです!
では実際の流れを詳しく説明していきます。
当日までの準備
ローン完済時点の確認
まず、ローン完済時に金融機関から「抵当権抹消手続きを司法書士に頼むか、自分でやるか」を確認されます。
「抵当権抹消登記」と聞くとなんだか難しそうですが、実際は大したことはありません。
ぜひ「自分でやります」と力強く答えましょう。
そうすると、金融機関から簡易書留で資料がいろいろと送られてくると思います。
僕の場合は、
・金銭消費貸借抵当権設定契約証書 ※いわゆる契約書です。
・抵当権解除証書
・委任状(抵当権抹消登記用)
・登記識別情報通知 ※下の方に目隠しシールがありますが、剥がさずに
・融資取引消滅証明書
・購入時点での土地の登記(全部事項証明書) が入っていました。
いずれも届いた時点では、何もする必要はありません。
むしろ何もしない方が良いので、そのまま当日まで大切に保管しておきます。
抵当権抹消登記申請書のダウンロードと記入
次に「抵当権抹消登記申請書」を作成しておきます。
これがあると、当日色々と手書きで記入する部分を省略できますので、時間も労力も省けます。
ちなみに、全国統一様式で法務省のHPからダウンロードできます。
Word・一太郎・PDFが用意されていますので、利用しやすいものをどうぞ。
(法務省のサイトは、こちらをクリック)
記入に当たっては、同じHPにある記載例を参考に、金融機関からの書類の内容を記入すればOKです。
仮に間違いや未記入があっても、後ほど紹介するように、法務局の登記相談員の指示に従って修正すれば問題なしです。
なお、僕の場合で金融機関からの書類だけでは埋められなかったのが、「義務者」の欄です。
フラット35を使っている関係で、「住宅金融支援機構(登記簿上は旧 住宅金融公庫)」が義務者になります。
ところが、金融機関からの書類では、住宅金融支援機構の「代表者」と「法人番号」がわかりませんでした。
このため早速、住宅金融支援機構のHPへ。
しかしなかなかどこに書いてあるのかわかりません。
ようやく記載されているページを発見しました。(実はここが一番時間を要したかも)
現在の代表者は、
機構ホーム > 住宅金融支援機構について > 機構について > ご挨拶
と辿っていき、「住宅金融支援機構 理事長 加藤利男」とわかります。
法人番号は、
機構ホーム > 個人のお客さま > ご返済中のお客さま > ご返済開始後の注意事項 > ご融資金を完済されたときは(抵当権抹消手続きについて)と辿り、「0100-05-011502」とわかりました。
このあたりは、もう少しわかりやすく改善して欲しいと切に願います。
あとは、記入例を見ながらどんどん書き進みます。
なお、申請当日に変更の可能性がある「申請日」と「登録免許税」の欄は空けておいてください。
最後に「不動産の表示」の欄があります。
僕の場合、ここには土地と建物の両方を記入するべきところ、土地のみを記入して作成していました。
後ほどの登記相談で指摘され、法務局で手書きで付け足すことになりましたので、記入の際にはご注意ください。(まぁ、すぐに訂正できたので問題はありませんが。)
法務局の登記相談予約
最後に、法務局の登記相談の予約を入れます。
金融機関からの通知にも書いてありますが、個人がいきなり申請書を持っていっても、「登記相談はお済ですか?」と聞かれて受付に時間がかかってしまいます。
貴重な時間を有効活用する意味でも、事前に予約を入れておきます。
「お住いの地域+登記相談+法務局」でネット検索すれば、電話番号と相談可能曜日が出てきますので普通に予約してください。
その際に当日持参する資料の指示があれば、それを持って行ってください。
(僕の場合、指示されたのは、金融機関からの書類だけでした。)
以上で準備は終了です。
申請書の記載事項を調べるのに、少し時間をとられましたが、概ね1時間もあれば終えられると思います。
申請当日
法務局に向かう前に持参するものを最終確認します。
〇 相談当日の持参品
■金融機関からの書類全て
■作成しておいた抵当権抹消登記申請書
■認め印
■印紙代(1筆1,000円 土地・建物各1筆なら2,000円)
登記相談
法務局に着き、登記相談室前で待っていると名前が呼ばれます。
初老の男性が相談員のようです。
それじゃ、金融機関からの書類を見せてください。
しばらく、相談員による書類のチェック
言われるがままに記入
それでは、こっちの「抵当権抹消登記申請書」に必要事項を書いて下さい。
家で作ってきてます。
持ってきた書類を渡し、また、しばらく書類の突合。
今から言うとおりに記載してください。
言われるがままに記入
コピーを取ってきます。
しばらく、部屋に残される。
申請者の横と捨印、印紙貼付用紙の割印です
印紙の販売窓口で2,000円分の印紙を買って、
この用紙に貼ってください。
そのあと●番窓口に書類を提出してもらえば受付完了です。
…想像以上にあっけなく終了。続いて印紙の購入窓口へ。
「印紙は払い戻しできません。ご注意ください。」との文言が目に入ります。
お姉さんの聞き間違いで、あやうく不要な印紙を買わされるところでした。
「にせんえん」と「よんせんえん」を聞き間違えるとか、ありえない気がするのですが。
税金搾取しようとする罠でしょうか?
意外な落とし穴を何とか回避して、最後の申請窓口へ。
しばらく内容の確認がありましたが、相談員さんお墨付きなので怖いものはありません。
そして、ようやく無事に受理してもらえました!
ここまで約30分。あっという間に終わってしまいました。
この後、司法書士費用が浮いたということで、ちょっと豪華なランチへ行ってきました。
あとは、登記が完了した時点で連絡があり、「登記完了証」なるものがもらえるそうです。
そういえば、相談員さんは「登記完了証が不要なら取りに来なくてもいいですよ。登記は変更されていますから。」とか言っていたような……。
まぁ、せっかくなので「登記完了証」はゲットしたいと思います。
以上、抵当権抹消登記の体験記でした~。
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