FP資格・資産形成・ヘルスケアなど 生活の質を高める情報をお届け

40代FPから見た「老後2000万円問題」への対処法

結論

以上、4つのケースごとに必要な準備額とそれに向けた月々の積立額をみてきました。

再度整理すると下表のとおりです。

毎月の不足額 ▲5.5万円の場合

<毎月の不足額 ▲5.5万円:2017年家計調査(金融庁報告書ベース)

老後期間 30年老後期間 20年
不足額
約 2,000 万円
必要準備額
約 1,479 万円月々積立額
約 10.3 万円~2.3 万円
不足額
約 1,300 万円
必要準備額
約 1,080 万円月々積立額
約 7.5 万円~1.7 万円

毎月の不足額 ▲4.4万円の場合

<毎月の不足額 ▲4.4万円:2017年家計調査(独自試算)

老後期間 30年老後期間 20年
不足額
約 1,600 万円
必要準備額
約 1,183万円月々積立額
約 8.2 万円~1.8 万円
不足額
約 1,100 万円
必要準備額
約 864 万円月々積立額
約 6.0 万円~1.3 万円

僕の場合、40歳代ですので、毎月5万円程度を目標に積み立てていければ良いということになります。

決して少ない額ではありませんが、後で触れますが、支出を適切に管理することで対応できない額ではありません。

引き続き頑張っていきたいと思います。

広告

老後にむけた対処法

さて以上のことから、老後のお金に関する対処法は次の3点に集約されると思います。

①老後の資金準備はなるべく若いうちから

たとえ、老後に2,000万円必要な①のケースであっても、準備する金額を意識すれば月々2万円台で準備していくことができます。

「月2万円も無理」という方は、数千円からでも構いません。必要性に気づいたら、少額でも良いので早くスタートしましょう。

なお、毎月積立で有利な制度には「つみたてNISA」と「iDeCo」があります。では、どちらを選ぶべきでしょうか。

一般論として、特に若い方には、つみたてNISA → iDeCo の順におススメしています。

つみたてNISAは、口座維持の費用が不要・お金が必要な時には自己都合でも途中解約可能です。

一方、iDeCoは、年額手数料が必要・自己都合の途中解約が原則できません

また、iDeCoでは、掛金全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となりますが、所得が高い人ほど節税効果が高まります。

若いうちは、結婚・出産・転職などいつ特別な支出が必要になるか見通しが立ちにくいものです。

ですので、つみたてNISAの毎年40万円の限度額に達したのち、iDeCoの積立(積立額はなるべく許容額いっぱいまでの方が効率的)に移行した方が良いと思われます。

<つみたてNISAの概要はこちら>

関連記事

"つみたてNISA早わかりガイドブック"が公開いよいよ来年1月から「つみたてNISA」制度が開始されます。これにあわせて、金融庁から「つみたてNISA早わかりガイドブック」なるものが公表されました。金融庁としてはこのガイドブ[…]

<iDeCoの概要はこちら>

関連記事

最近になって「イデコ」ってよく聞くけど、何なのかな?マサ「iDeCo」だね。まぁ、「自分年金」みたいなものかな。そうなんだ。それなら、僕は職場の年金に入ってるんだ。[…]


では、50歳代のご高齢の方の場合はどうでしょうか?
僕は、
通常NISA+iDeCoをおススメします。

通常NISAは、投資期間が2023年までと残り少なくなっていますが、投資限度額が毎年120万円とつみたてNISAの3倍の額まで非課税で投資できます。

また、iDeCoは60歳まで加入でき、掛金全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となります。
所得が高い人ほど節税効果が高まるので、高齢者には比較的有利だと思われます

ただし、いずれも投資期間が短く、時間的分散効果が限られるため、投資リスクはやや高くなる点に注意が必要です。

②老後の生活はなるべく質素に

さきの4つのシミュレーションで、月々の不足額が5.5万円と4.4万円の場合で、老後の必要額が大きく異なるのを見ていただきました。

そのためにも現役世代のうちから、「支出」特に「経常的にかかる支出」の見直しを図ることが先決です。

代表的なところでは、携帯電話契約など通信費の見直し、利用頻度の低いサービスの解除(利用していないスポーツクラブの会員費用など)、外食の抑制なんかが考えられます。

その際の見直し基準は、老後の収入で賄い切る支出になっているかという観点です。

「老後になったら見直すから大丈夫」という方は、どうぞお気をつけください。
行動経済学の観点からも、一度上がった生活の質を下げるのは困難です。

③金融リテラシーを高めていきましょう

最後に。実はこれが一番大切だったりしますが、「お金の知識をしっかり身につけましょう」ということです。

今回の記事でも「手堅く年間2%の複利で資産運用」とか書いていますが、2%の手堅い資産運用がすぐにイメージできる方がどのくらいいるでしょうか?

実際、銀行預金しか念頭になければ、
「定期預金でも0.1%位しか金利ないし…」とか
「それなら外貨建て定期預金で20%というのがあった。ラッキー。」
などということになってしまいかねません。

ここでいう「2%の手堅い資産運用」というのは、複数の金融商品を組み合わせたポートフォリオのことです。

実例として、僕の毎年のポートフォリオの目標と運用結果を記事にしていますので、ご参照ください。
(といっても毎回 理想形に至っていないので、恥ずかしい限りですが。)

関連記事

例年、東証大納会後にお届けしているこの企画。年末年始は仕事が忙しくなりそうなので、少し早めですが、2018年の資産の棚卸と総括をしてみましたので、ご紹介します。(ちなみに昨年末の状況はこちら)投資の全体像まず、2013~2018[…]

関連記事

資産運用・投資においては、思わぬ事態に陥らないよう「想定外」を少なくすることが大切です。そのため僕は、毎年年末にそれまでの投資額と資産状況を整理し、翌年の運用を決定する「インベストメント・ポリシー」に取り組んでいます。今回は[…]

このように「知らないものはうまく活用できない」ので、是非、ご自身の老後を見据えて資産運用を勉強してみてください。

本ブログもそのお役に立てるよう、実践的な情報提供に努力していきます。

今回のまとめ

『準備は早く長く・老後は遅く慎ましく・お金の勉強は幅広く』

当ブログに関する質問やお問い合わせはこちらからどうぞ

最新情報をチェックしよう!